図工について考え、これから勉強していこうと思っている小学校教師の日記


by hita61
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 第5・6校時は、6年生の題材名「チャレンジ・ティンゲリー」
 内野先生に、ティンゲリーは人の名前であること、そして、ティンゲリーに挑戦するという意味をこめて「チャレンジ・ティンゲリー」という題材名にしたと教えていただいた。
 私は、ティンゲリーを知らなかったので、帰宅してからティンゲリーについて調べた。ティンゲリーは、スイスの画家であり、彫刻家であった。廃材を利用して動く彫刻を作ることで知られていた。実際に、ティンゲリーの作品の画像を見たが、見ているだけで楽しく、触ってみたい感じがした。また、色がついている作品の中には、ごっついけれどかわいい感じがするものもあった。子どもが興味をもちそうな形をしていた。
 こういうところから題材を開発していくことがすごいと思った。普段から題材や材料などについて考えているとは、こういうことだと思った。

 子どもたちは、骨組みを木材で作り、モーターと廃材と使って、動いて音がなる仕組みを作っていた。3人一組のグループ活動であった。グループをどうやって決めたか子どもに聞いたところ、係の子がいてその子たちが決めたとのことだった。内野先生は、全部子どもたちに決めさせるとおっしゃっていた。f0236373_6523649.jpgf0236373_652414.jpg
 廃材は、自分たちで用意もしていたが、先生もいろいろ用意し、入札していた。これは、使いたい材料の上に自分の名前を書いた紙を置いておき、入札が終わった時点でじゃんけんをして決めるというものだ。この「入札」という言葉も子どもにとって魅力的だと思った。

 昼休みから図工室に来て活動しているグループもあった。活動がかなり進んでいるように思われたので、子どもに何時間目か聞いたところ、前回に2時間活動しただけとのことだった。2時間でここまで進んだことに驚いたが、内野先生に言わせれば遅いとのことだった。
 また、設計図は描いていなかった。子どもたちは、「前の6年生の作品があるから、それを見てどんな感じになるのかイメージが湧く。だから、どんどんできるのだ。」と話してくれた。
 その時、戸田市立芦原小学校の長尾先生の「掲示は大切。それが子どもたちの活動に表れてくることもあるし、表れないこともある。でも、あるのとないのとでは違う。」という言葉を思い出した。ずっと見てきているから、できるのだ。そして、きっと6年生になったら、ああいうことができるという憧れを持っていたのだと思う。
 昨年、5年生で「音のある風景」という造形遊びやった。他学年の子が「5年生はいいなぁ。来年は、ぼくたちもできるぞ。」と言っていたと他学年の先生が教えてくれた。
 「来年は、やるぞっ。」という気持ちもとても大切だし、そういう思いを持つことは、次の学年での活動の広がりにもつながっていくと思った。そう考えると、その年の担任の先生によって、やる題材があったり、やらない題材があったりすることには課題があると思う。もちろん、その年の子どもに合わせて取捨選択していくことも大切であるが、子どもの気持ちを考えたとき、同じ題材を発展させていくことも大切だと感じた。

 内野先生は、子どもたちにものを大切にすること、グループで活動する意味を考えることなどを話されていた。図工の時間だけれど、学級経営にも通じるものがあった。
 特に、防ぐことのできた机のへこみ傷に対してかなり厳しくしかった。最後に、「いいか、今日のことは絶対に忘れるな。大人になっても忘れるんじゃないぞ。」という言葉がとても印象に残った。また、刃物の約束「人を傷つけない、ものを傷つけない、自分を傷つけない」という言葉も印象に残った。
 内野先生の図工は、子どもたちが大人となった時にいきていく人生観のようなものが魅力的だった。
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by hita61 | 2010-08-04 06:55 | 小学校
 7/1(木)に、東京都目黒区立五本木小学校の鈴木陽子教諭の授業を見学させていただいた。鈴木先生も、小学校学習指導要領解説図画工作編成作成協力者になっている先生である。
 1・2校時の6年生の授業を見学させていただいた。その後、3・4校時、給食時と、貴重な時間をたくさんさいてくださり、お話をしていただいた。

 題材名「心にさく花」2時間扱い
 一人1枚、全判の白ボール紙に、感覚や気持ちを生かして思いのままにかくことを楽しみながら、自分のかきたいことを見付け、表し方を考えて表す活動であった。

 鈴木先生は、導入で次のような話をされた。
 「色は、人間の感情とか心の状態を表す。『好きな色』と、とって持っていくけれどそれは、その時の心の中で起こっていることとか、起ころうとすることとか、心が形として表れるのだと思う。 
 今日は、思いのままに色を塗り込めてみたり、じっくりかいてみたり、いろいろ遊んでみてください。自分の筋肉が動いていると感情がわき起こってきたり、脳がどんどん動きます。だから、まず色で遊んでみてください。でも、そこに表れた色や形は、みんなの楽しむ感情が乗り移ったもの。だから、そこには、みんなの心の中に咲いている花が表れるのではないかと思う。」
 「じっくり、じっくり動かしてみて。チューリップなどの花をイメージするのではなく、まずは思いのままに色と戯れる中で花を見付けて。だから、この世に咲いていない、見たことのない花、世界が広がっていくと思う。体を動かしながら、色を塗り込めていく中で見付けて。」

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 私は、一人の男子をずっと見ていた。たくさんの色の中で、さっと青を選んだ。そして、持ち手が長い刷毛で、線を描いた。次に緑で青で描いたのと同じように線を描いた。そのあと、筆や色、描き方(くねくねの線、点、垂らす、自分の描く位置を変えて描く)を変えて描いていった。
 青い絵の具を選んだときは、感性を使っているという感じだった。でも、活動が進むにつれ、色を迷う時間があったり、筆を変えて少し描き、また筆を変えてみたり、四隅に同じ線を描いてみたり、線対称になるように色や線を描くなど規則性が出てきたりした。また、少し離れて絵全体を見るようなこともしていた。明らかに、始めよりも考えながら活動していることがわかった。だから、始めは、「感性を使っている」と感じたけれど、後半は、「感性を働かせている」感じがした。
 感性は、考えなくても使うことはできるけれど、感性を働かせることは、能動的で、意欲がないとできない。
 今まで、「感性を使っているであろう場面」と「感性を働かせているであろう場面」を同じようにごちゃごちゃにして使っていたけれど、今回の授業見学からその違いを学ぶことができた。
 「6/24(木)東京都町田市立町田第四小学校①」では、感性を働かせるためには、活動が広がったり、深まったりする題材設定が大切と感じた。今回の見学を通して、自分自身と向き合う時間も必要だと思った。

 鈴木先生は、「心」をとても大切にしていた。鈴木先生は、その子が自分の心と気持ちと向き合うような言葉かけをたくさんしていた。
 授業は、とても静かな雰囲気で行われていた。子どもたちそれぞれが、自分の世界に入り込んでいるようだった。また、先生が使って見せなかったローラーなども必要に応じてどんどん使っていた。すぐ使えるような場であることや、普段から自分で画材を選んで描いているから、そのようになるのだと思った。それは、子どもたちが自由にできるという安心感があるから、成り立っていることだと感じた。
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by hita61 | 2010-07-13 00:30 | 小学校